Optitherm® III (オプチサーム・スリー) は光ファイバーと最新のパルス化レーザ技術を応用した自動放射率測定システムで、CVD、MBE、MOCVDなどのエピタキシャル結晶成長過程における単層、多層ウェファーの正確な温度測定を行います。パッシブ型の放射温度計が、単に測定対象からの温度放射のみを計測するのに対し、Optitherm® III は反射率の高い測定対象物の放射率をリアルタイムで測定するため、±3ºCと言う類のない高い精度を実現しています。
Optitherm® III は反射率計の技術を応用し、測定対象の放射率 (E%) と真温度(Te) を測定します。これは放射温度の測定と同時に同じ場所を同じ波長で測定対象の放射率を自動的に測定することで実現しており、真温度の測定を可能にしています。内蔵のMPUはこれらの値を1msと言う高速で収集し、温度測定、データロギング、プロセスコントロールのためのデータをホストコンピュータに送信します。
Optitherm® III は、製造装置、ウェファーの処理、研究開発等を初めとする様々な半導体関連用途、正確な温度計測が不可欠な場所で威力を発揮します。
○用途
・半導体ウェファーの温度測定(放射温度、自動放射率補正)
・ウェファーの製造、研究開発
・エピタキシャル結晶成長の温度測定
CVDリアクター
MBEリアクター
MOCVDリアクター
・反射率の高い対象物及び素材
○測定対象材料
・シリコン ・シリコンカーバイド
・窒化ケイ素 ・インジウム砒素
・ガリウム砒素 ・窒化ガリウム
・インジウムリン ・ゲルマニウム
・鏡面仕上げの金属面
○特徴
・レイヤー生成時に急速に変化する放射率の測定及び
正確な温度測定
・測定対象材料に合わせて波長帯域を選択可能
・放射率を測定現場で校正可能
○仕様
・温度と放射率の自動測定
・測定温度範囲:250ºC〜1500ºC
・測定精度:±3ºC
・6つの測定波長から選択可能:
808、850、905、940、980、1550nm
・データ収集速度:1ms
・デジタルRS232インターフェース
・ホストPCに毎秒70の測定データを出力
・測定スポット径:6.35mm以上